• 2016.4.20
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大学教育でのBIM活用(ArchiFuture Web)より

BIM_よもやま話

4/18の『【復興とBIM】東京電力の福島給食センターについての記事から』の中で紹介しなかったものがあります。
『建築にかかわる事業者は当然、発注者にも大きな実利をもたらす新たな建築設計ツール「BIM」。その普及と進化に注力し続ける』で語られる、前田建設工業の綱川隆司氏の、この言葉です。

一番問題を感じるのは、大学教育の遅れです。時代に即してITのリテラシーを上げなくてはいけないのに、そもそも教える側に、BIMを理解している人がほとんどいません。昔ながらの手書きや模型づくりは不要などと言うつもりはありませんが、これからは、両方できる必要があると思うのです。そうでなければ、海外との競争に後れをとるのが目に見えています」

重要であることは重々承知しながら、これは取り上げ方が難しいな…と、紹介を断念しました。

そうしたら、その想いに答えるかのように、4/19にこんなコラムがアップされたのです。
ArchiFuture Web『BIMを利用した建築生産計画』。芝浦工業大学の志手一哉氏によるものです。
氏は、このように語ります。

「日本の大学における建築生産教育は、構法計画、工程計画・管理、積算などの科目が個別に設置されているものの、それらがどのように関連しているのかを、学生が理解する機会が少ないように思われる」

「…施工計画の基本的な流れである。この流れは、PERT/CPMに基づいたネットワーク工程を計画する知識や技法を学習する際に部分的な事例を用いて触れているのだが、授業中に、建設工事の具体な事例で演習する時間を取り難く、学生が、腑に落ちた理解をしているかに疑問が残る。そこで、筆者の研究室では、生産系科目の単位を取得した学部4年生を対象に、5D-BIMソフトウエアを利用した「仮想施工計画」の演習を、サブゼミとして実施している」

『5D-BIMソフトウエアで「仮想施工計画」、すなわち施工モデルを構築する手順は、施工計画の基本的なロジックを踏襲している。要約すれば、BIMモデルのオブジェクトをベースに積算した数量と、計画した構工法に基づいて作業順序を定義し、投入資源量を調整しながら工期を検討していく流れである。各項目の検討結果をつなぐ手続きがソフトウエアに実装されているので、実務経験の無い学生でも、実際のプロジェクトを模した施工計画を容易に疑似体験できる。このことは、学生が、科目別に蓄えてきた建築生産に関する知識の統合的な理解に役立つと考えている

学生が、自分で設計した躯体の施工計画をする体験は、BIMが無ければおよそ不可能と思われる。また、5D-BIMソフトウエアを使う以上、オブジェクト名称の付け方や、UniformatやMasterformatなどのコード体系とLOD(level of development)との関係といった、生産系のBIMに欠かせない「Information」に触れざるを得ない。そこだけを座学で理解することは、学生でなくても苦行である。所謂、CM(construction management)の手法とBIMは、かなり深い関係にある。教育におけるBIMとBIMの教育を一体的に捉えることで、未来の技術者育成に向けた、何か新しい可能性を見つけられそうな気がしている

大学教育の新しい流れになっていくかもしれません。
そして、新人研修やBIMの研修などにも、参考になるのではないでしょうか?
ぜひ、ご一読を。

(志賀 武)

 

【出典】

ArchiFuture Web コラム 2016.04.19
『BIMを利用した建築生産計画』

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