• 2016.4.13
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“災害時における安心・安全性の向上のためのIFC活用”より その2  〜安全対策は、建築プロセスの初期段階から〜

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東北工業大学の許先生のインタビュー紹介、その2です。
セコム科学技術振興財団の助成を受けるだけあって、“私たちの研究グループでは、(略)人々の生命を守ることを第一義に据え、従来、設計の最終段階で行われるような安全・安心面での対策を、初期段階から行う建築プロセスのありかたを自治体などに提案しています”と、具体的な形での「安全・安心」指向であることを明言されていています。
初期段階、つまりプランニングや設計の段階から対策を提案するのであれば、BIMやIFCの活用が前提となるのも頷けます。

研究開始直前に東日本大震災を経験されたことも、大きなポイントだったようです。
“これ(IFCを使用した「地震時避難シミュレーション」)をはじめたのは、私自身の経験がキッカケです”“同じ建物でも、階数によって被害状況”が異なったことに驚き、“各階毎の状況に対応したシミュレーションが必要だと感じた”のだそうです。
同じ間取り、同じ階であっても、建物自体が超高層なのか、高層なのか、中層なのかで、危険度が大きく異なるとも指摘しています。
“過去の地震時の建物挙動を整理した文献を参考にした、家具転倒シミュレーションがあります。そのシミュレーションでは、同じ間取りの部屋と仮定して、その部屋が10階建(中層)の10階、20階建(高層)の10階、40階建(超高層)の10階、などさまざまな条件である特定部分の比較を行っています。この条件で比較すると、同じ10階でも中層の最上階が危ないと一目でわかります”

こうしたシミュレーションや研究を、単に学問のレベルにとどめるのではなく、管理者や住人に活かすことについてもBIMが重要であるとしています。
“非常時における避難情報が管理者や住人に伝わっているかはもちろん、その情報を活用した避難計画が作られているか、非常時に実行できるよう環境整備がされているかどうかも重要です。(略)今後は国が管理する建物に対してBIMを活用した安心・安全の追究が進められていくと思います。もちろん国交省の事業だけではなく、民間企業にもBIMの活用を広めるためにも、IFCデータの標準化を早急に進めていく必要があります”

より安全を追求していくためのBIM。
今回ご紹介したインタビューは、2回に分けて行われたもの。

5月20日には、同様のテーマで公開講座が開かれるようです。
お近くの方は参加されてはいかがでしょうか。

■市民公開講座 No.338
■BIM(建築情報モデル)と火災避難シミュレーションの連携
一番町ロビー/オープンカレッジ(仙台市)
5月20日(金)18:00~19:30
許 雷(工学部 建築学科 准教授)
建築業界に大きく変革をもたらすBIM(建築情報モデル)の仕組みを説明した上、開発したBIMと火災避難シミュレーションの連携ソフトを紹介します。3次元建築データから火災時の避難予測を通して、災害の見える化を図り、建物利用者の立場から居住環境の安全性・安心性の向上に寄与できればと考えています。

 

【出典】

東北工業大学 工学部 建築学科 准教授 許雷先生インタビュー
「災害時における安心・安全性向上のためのIFC活用方策研究」(第1回)
(公益財団法人 セコム科学技術振興財団)

東北工業大学工学部建築学科 准教授 許雷先生インタビュー
「災害時における安心・安全性向上のためのIFC活用方策研究」(第2回)
(公益財団法人 セコム科学技術振興財団)

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